昭和44年7月1日
第2号
謗しるなかれ

先月は「ぐちるなかれ」でしたが如何ですか?少しは少なくなりましたでしょうか。
今月は「謗しるなかれ」です。そしるということは、他のことを悪くいう、けなす、という意味です。悪くいったり、けなしたりということは、人を裁く気から出ております。
人をそしっている時の気(魂)は、決して平らかな気(和魂)ではありません。波立ち荒れている「気」は怒気が含まれている可能性のある「気」であります。
月が静かなる湖水に姿を写す時は、そのままの形を写すことができますが、波が荒れている海面に写す月は、形がいびつに写ったり、ゆがんで写ります。人の「気」も同じように、いつも、平かな「気」でいることを努力しておれば、相手の心をありのままの形で写すことが出来るわけです。
邪な人から出る霊波(相手の思っている気)を感じることもできて、だまされることもなく、そしることもなく、従って、愚痴る事も起こりません。
又、人の心も見抜けるようになり、大変自分のためになることです。「批判力を捨てよ」ということではなく、平かな「気」を持つことによって「心眼」で人を批判することが出来る様になります。
それで大口様が「そしるなかれ」「ぐちるなかれ」とおっしゃったのだと思います。今日はわかっていても、明日に又、御教えにはづれる言動をしてしまうのが人間です。
一つ一つ少なくしていくことによって、佛教でいうところの「業」。神道では「想念」(悪い事、悲しいことを思う念波)が消されていくのです。
ですから、私は、死ぬまでの「行」だと思っております。
みなさまも、ご一緒に努力して下さい。


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